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Distance
君の顔が見たくて
君の住む街へと車を走らせる
夕暮れの残像が赤黒くルームミラーに映り
フロントガラスに広がる視界は、深い夜の闇を抱えていた
流れる車のテールランプは、淀んだ河の水面のよう
対抗車線のヘッドライトはまるで
別世界の出来事のように、よそよそしくすりぬけていく
どれだけ急いでも、君に会う事なんか出来やしないのに
君のいない部屋の窓を
遠く見守る事しか出来ない自分の無力さを呪え
人気のない街角は、切れかけた街灯と
夜空の星だけが静かに広がっていた
灯りの消えたままの窓に さよなら...と呟いて
張り裂けそうな心を引きずりながら車を走らせる
胸に焼き付いた君の笑顔は、こんなにも優しいのに
街を幾つも越えていくと、やがて小雨が降り出し
さっきまで僕を見下ろしていた星たちは
雲に遮られて見えなくなっていた
重ねたトリップメーターの数字よりも
霞んで見えない星たちが
遠く離れた君との隔たりを示していた |